たらら~んとしたブログ

歌舞伎・演劇・映画などの感想やら、非日常な日常やら、たらら~んと書いてるブログ。
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團菊祭五月大歌舞伎~夜の部~

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團菊祭夜の部を観て来ました。この日は歌舞伎好きの友達と併せて4名の歌舞伎鑑賞+
食事会。歌舞伎談義もできてとても有意義な1日でした。

さて、夜の部。昼が團十郎さんの復活祭というならば、夜は菊五郎さんはっちゃけ祭
打ち出し太鼓の見送りで劇場を出てみれば、頭の中には「矢がも」しか残っていないという。
面白かったな~。大爆笑しましたよ。

【傾城反魂香(けいせいはんごんこう)将監閑居の場】

一幕目は近松芝居。傾城反魂香でした。今回は三津五郎が吃音の又平、その夫のかわり
によくしゃべる女房を時蔵が務めました。三津五郎の又平はとてもリアルというか、上手い。
そのせいもあり、吃音に生まれついた又平には「絵」以外に生き甲斐がないのだというこの
芝居の核がはっきりと出ていました。絵を描くことを生きる支えにしてきたから、どうしても
その証し(土佐の苗字)が欲しい。その純粋な思いと夫婦の情愛に心を打たれて、ちょっと
泣けちゃいました。基本的に近松芝居は苦手であると前も書きましたが、三津五郎&時蔵
コンビの「傾城反魂香」は好きになりました。最後、土佐将監に苗字を許された時のはしゃぎ
ぶりも子供のように可愛く、いい話だな~と。
あと、今回は土佐将監の彦三郎さんも良かったです。厳しいだけではない、弟子への想いが
窺える土佐将監。以前見た時には感じられなかった心裏が透けて見えるようでした。ほんとう
は、絵に対して一途な又平が可愛くて大切に思っている。でも、土佐の苗字を与えるのは、
絵師として出来ない。・・・たぶん、又平は努力家で絵に対する情熱は人一倍でもあまり上手
ではなかったのでしょう。でも、死ぬ気になって手水鉢に自画像を描いた時、一皮剥けて
上達した。土佐将監もこの日を待っていたに違いない。はしゃぐ又平を見つめる土佐将監+
北の方の眼差しがなんとも温かく、この芝居を情愛溢れる物語として締め括っておりました。
だから、苦手な芝居だったのに心打たれたのだと思います。今回の座組みはとても良かった。
三津五郎&時蔵コンビ大当たりです!

【保名(やすな)】

菊之助くん初役の保名。とても綺麗でした。恋よ恋、われ中空になすな恋~清元の名曲に
のせて踊る「保名」は色っぽくて好きな踊りの一つなのですが、菊之助くんだとまだ恋に
狂い、憔悴した感が薄いような気がしました。踊りは若手の中では群を抜いてお上手なの
ですが、こればかりは人生経験から出てくる情感なので難しいのかも。大恋愛をして失恋
でもしたら変わるのかな? 将来が楽しみです。でも、ほんとうに綺麗だったな~。

【藤娘】

海老蔵の藤娘。私は五月の演目が発表された時、「保名」を海老蔵、「藤娘」を菊之助の
間違えじゃないかと思ったくらい驚いたのですが・・・。海老様が「藤娘」? 本人は体を
絞って挑むとおしゃっていましたが、どうにも合わない気がしておりました。が! 意外や
意外に可愛かったのであります。痩せてましたし
女形というよりもオカマのような「藤娘」なんじゃないの~?とか、失礼ぶっこいて想像して
いた自分に反省。海老様にも陳謝でございます(笑) 
踊りも素敵に良かった。玉三郎さんに習ったのかな? 
しかし、海老様の「藤娘」は白熊ちゃんのようにも見えたのも事実。お友達とホッキョクグマ
のようで可愛い~と、誤った見方をして喜んでいたことも白状しておきます。

【黒手組曲輪達引(くろてぐみくるわのたてひき)】

助六外伝のような「黒手組」は、夜の部いちばんのお楽しみでした。
が、すべては菊五郎さんに持っていかれてしまった(笑)
序幕、白玉(菊之助)と番頭権九郎(菊五郎)が廓を逃げて不忍池にやってきます。その時
に、池に鴨が現れるのですが、最後の1匹に矢が刺さっている。矢鴨です。この時点で嫌な
というか嬉しい予感はしていたのですが、やっぱりやってくれました。
序幕の最後、ツァラトゥストラはかく語りき(映画:2001年宇宙の旅)の音楽が流れ、
なんだか未知への遭遇を思わせる渦巻き状のスポットライトが舞台中央に・・・。
そして、矢鴨の着ぐるみを着た菊五郎さんが池の中から登場!! 引っ込みは矢鴨の飛び
六方と無茶苦茶であります。白玉とその間夫(海老蔵)の素敵な場面なんて吹っ飛びました。
仲間ちゃんが好きなのでしょうか? 「恋のダウンロード」も下座音楽で演奏されました。
菊五郎劇団の下座の人は大変だなぁ。矢鴨の着ぐるみを作った美術さんも大変です(笑)
とにかく、序幕がこの無茶苦茶さです。先はどうなるのだろうと思いやられましたが、残り
は普通に展開していきます。

「黒手組」は面白い。助六に出てくる白玉がこんな花魁だったとは?的な楽しみや、助六の
パロディなので「助六」を知っていれば尚更面白いという仕掛けや台詞もいっぱいです
こちらももう一度見たくなってしまいました。
あと、見事だったのは大詰の立ち回り。流石、菊五郎劇団です。屋根の上での大立ち回り。
絵面も決まって、たいへん楽しめました。かっこよかった。
相変わらず台詞は覚えてないようでしたが、雀右衛門さんの揚巻が見られるのもポイント!
矢鴨のお陰で記憶がそこばかりに残ってしまった「黒手組」ですが、とても面白いので迷って
いる方はぜひ歌舞伎座へ。夜の部は全部楽しめましたので、お薦めだと思います。

●13日、歌舞伎座にて鑑賞。

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