たらら~んとしたブログ

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ゆれる

ゆれる ゆれる
西川 美和 (2006/06)
ポプラ社

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レイトショーで観て来ました。「ゆれる」。
ずっと観たかったのですが、銀座エリアはレイトショーのみだったので、予定の都合で
かなり遅れての観賞になってしまいました。

【内容】
『蛇イチゴ』で数々の新人賞を受賞した精鋭、西川美和監督による待望の長篇第二作。
是枝裕和監督も前回に続き企画に参加。東京へ出て売れっ子カメラマンとなった弟・猛
と田舎町で家業を継ぎながら家族を支える兄・稔。幼い兄弟の記憶に残る渓谷にかけら
れた、一本の吊り橋。対照的な二人の兄弟の隠された葛藤が、吊り橋をめぐるある事件
をきっかけに露わになる…。
西川流の繊細かつ大胆な人物描写に応え、快進撃をつづけるオダギリ ジョー、香川照之
の個性がぶつかり合う。予想を軽々と裏切り息をつかせぬ展開、感情が揺さぶられる
ラストが圧巻。(公式より)

【公式サイト】http://www.yureru.com/splash.html


【感想】

いろんな意味でガツンとやられた映画でした。
監督/脚本の西川美和さんは、私より1つ年下。女性で、この年齢でこういう作品が作れ
てしまう才能ってなんだろう? 凄いな~。同世代の女性だと思うと、ひたすら脱帽です。

まず、舞台になる地方都市が私の故郷のすぐ近く。馴染みのある景色なのが切なかった。
だって、この映画は田舎特有の~柵~や、そこで生きることへの葛藤のようなものも描い
ているから。その舞台が私の故郷というのは、登場人物に同調してしまいやすく辛い。
私はこの地方都市に生まれ育った稔・猛という兄弟の、その呪縛のようなものが、すごく
よくわかる。
今の私は、猛(オダギリジョー)の立場だ。逃げて、東京へ出てきて好きなことをして
生きている。数年前の私は、稔(香川)の立場で、いずれ家を継がなければならず、
でも田舎暮らしや柵が大嫌いで、それを我慢するには相当のストレスがあった。
兄弟どちらの感情も理解しやすい。

この映画は、地方都市であるという地域性等によって内側でひっそりとひび割れていた
兄弟の関係を、ある事件を使って完全に壊してしまう。でもその先に、兄弟であるから
こその「再生」の光をあててくるのが絶妙で、うまい。
映画の中では、事件の真相は明かされないし、その後の二人がどうなるかも描かれない。
受け取り方、解釈、答えは観た人によってすべて違うと思う。
私は、兄弟の未来は繰り返しになるように思った。
再生して、また壊れ、また再生し・・・。愛憎半々な関係で、どちらかが死ぬまで繰り
返される。死んだら、それでも大好きだったと思うだろう。・・・そんな想像をしました。

あと、「ゆれる」というタイトルもいいですね。この映画を表すにはピッタリですよ。
見ている側も「ゆれる」映画ですし。

役者陣は驚くくらい良かったです。香川照之は好きな役者ですが、この作品の香川さん
は凄いです! とくにラストの笑顔というか、あの顔!! 洗濯物をたたむ後ろ姿、吊橋
で震えて蹲る姿、激昂した時の芝居・・・、いっぱい良かった 
オダギリさんも近年の映画の中でいちばん良いんじゃないかなー? 監督が
女性なので、綺麗に撮られていることも含め、かなりイイ。
これはDVDが出たら買おうと思います。ほんとうは劇場でもう一度観たいのですが、
レイトショーは時間的に厳しいのでした(涙)

はぁ~。胸にくる映画だったなぁ。
地方者の哀しみというか、それでもそこで生きていかざるをえない葛藤というか、その他
も、ほんとう痛いところを突かれた感じです。

●映画のお薦め度→★★★★☆(5段階評価)
人の心の揺れ動く様を繊細かつ鋭利に描いた良作! 観るとほんとうに揺れます。 

【観た場所】シネカノン有楽町で、9/11に観ました。


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-2 Comments

ガワ says...""
なんか、感想を読むとベタ褒めで、ほぉほぉ、と読んでいたのですが、最後の五つ星評価では星4つですか^^;
減点対象がどこなのか気になるところですw
2006.09.13 12:12 | URL | #- [edit]
管理人A says...""
ガワさん、お久しぶりですv-22

減点対象ですが、【お薦め度】は一般的に考えての採点なのですよ。
私の好み度だと、星は5つです!
「ゆれる」はジワジワくる心理劇って感じで、面白いですが地味なんですよね。
スケールも大きくない。閉鎖的(笑) あと、万人向けでもない。
なので、星4つにしておきました。

よかったら、試しに観てみて下さい。
文芸作品的な香りもする、素敵な映画ですよ~。
2006.09.13 23:56 | URL | #EB29KFfw [edit]

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