たらら~んとしたブログ

歌舞伎・演劇・映画などの感想やら、非日常な日常やら、たらら~んと書いてるブログ。
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千穐楽/芸術祭十月大歌舞伎~夜の部~



仁左衛門の勘平に涙・・・。

千穐楽。久しぶりの一等席(前から三列目)。
やっぱり、歌舞伎は一等席で観た方がいいな~としみじみ。役者の細かい芝居や表情、
小道具など・・・見えるのと、見えないとでは全然違いますね。
高いは、高いなり。安いは、安いなり。安くて良いモノなんて滅多にないのですね。

いやはや、もう素晴らしい勘平でした。新年の松竹座、今月の初日、そして千穐楽と、
仁左衛門の勘平はほんとうに素敵で、中村屋馬鹿の私ですが、勘平だったら仁左衛門の
勘平がいちばん好きかもしれません。
巧いし、色っぽいし、可哀相だし、愛おしいし・・・
あと、なんといってもくどくないのが好きみたいです、私。メリハリの効いた勘平と言い
ますか、無駄がない感じで・・・。六代目菊五郎型をふまえての仁左衛門オリジナルだそう
ですが、いろいろ仕様が違うのも面白いですね。

●五段目●

浅葱幕がぱっと振り落ちされると、笠をかぶった勘平が舞台の中央に座っています。
そして、笠を取るのですが・・・キラーンです。いや~、美しい!!
近くで観ても仁左衛門は美しいのである。お陰で、一気に忠臣蔵の世界に入っていける。

斧定九郎も忘れてはいけません! 稲架け藁の中からにゅ~っと出る白い手から印象的。
海老蔵の定九郎は、『たっぷり色悪』。目つきとか、マジで悪そうですよ。 なのに色気
はムンムンで。コレってほんとうに儲け役だなぁと思いました。海老蔵も姿かたちが綺麗
なので、仁左衛門と合わせて眼福の極みでした。
五段目で、醜いのは猪ばかり? というのは冗談で、五段目の猪はとてもユーモラスで、
可愛らしい。定九郎と勘平の死の発端(原因)なのに、笑いを誘いますよね。

●六段目●

泣けた。何度も観て、知っている話なのにグッときてしまった。
今回気付いたのは、~勘平の羞恥心~、その愛らしさですね。
弥五郎と数衛門に「武士の情け」と、事の顛末を話していく勘平。「色に耽ったばっか
りに・・・」とか、お金欲しさにとか、打ち明けがたいことを話す時は、一寸躊躇って
相手の顔を見るのです。それが、何故か愛らしく、憎めない感じで、お坊ちゃんで色男
のお侍さん。きっと屋敷で勤めていた頃はモテただろうな~、おかる以外にも勘平に想い
を寄せてた女はいっぱいいるに違いない・・・なんていう妄想まで広がりました。
訪ねてきた弥五郎たちを迎え入れる前に、刀を鏡がわりに身だしなみを整えるところも
含めて、ほんとうに勘平らしい
若さゆえの甘さも感じられました。勘平は甘い。詰めも甘いし、考え方も甘いです。
そこがある意味、庇護欲を刺激されると言いますか、大概のおかるがしっかり者になる
のも当然というか・・・。子供っぽい人ですよね。
きっと、おかるは、~かっこいいけれど、どちらかと言うと頼りにならず、可愛い、子供
みたいな~勘平が大好きだったんだと思います。母性本能を擽られていたかも!

菊之助のおかるは、例にもれずしっかり者な印象。三階席から観た時は、なんとも
思いませんでしたが、菊之助のおかるも良いですね。菊之助って、芝居に対しての姿勢
が本当に真面目。真面目すぎるくらいな気がします。
年が若いのも手伝って、可愛く、でも芯はしっかりしたおかるで、このあと一文字屋で
働いても、ちゃんとやっていけそうな安心感がありました。

久しぶりに感動した舞台だったなぁ。
五・六段目だけの上演だと、湿っぽくてつらいのですが、気持ちよく涙するってのも
いいものな気がしました。
できれば、華やかで幸せな「落人」も頭に付けてもらいたかったですが・・・。その方が
泣き度UPするし、やっぱり、幸せな勘平とおかるも観たいですよ!!

【自分用芝居MEMO】

・紋服に着替えるが、弥五郎たちが来るまでは、刀(大小)は出さない。
・判人源六の芝居がショートver? カットされていた。(→長い啖呵がカット)
・二つ玉は、ちゃんと一発のみ。

★★★★★★☆☆☆☆☆☆★★★★★★☆☆☆☆☆☆★★★★★★☆☆☆☆☆☆

●髪結新三●

幸四郎初役の「髪結新三」ですが、イマイチでしたね。
「文七元結」につづいてイマイチ。黙阿弥の世話物に挑戦しているみたいですが、どう
にもこうにも詰まらなかった。永代橋の前で、忠七を足蹴にしての台詞が大好きで、
期待していたのですが、う~ん・・・って感じで。以降もグッとくる場面はなく・・・。
今回は、市蔵の勝奴が素敵でした。あと、錦弥の鰹売り! 勢いがあって面白かった。
お熊=高麗蔵は、悪いけどコントのよう。似合わない。今月だったら宗之助の方がまだ
よかった気がします。ともあれ、難が多かった「髪結新三」。観ないで帰っても良かった
気がします。一等席だから最後まで座っていましたが、疲れただけだったな~。

【余 談】

五・六段目に、髪結新三。どうしても、先に亡くなられた源左衛門さんを思い出して
しまいました。鰹売りの名調子とか思い出しつつ、もう見られないんだなぁと・・・。

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