たらら~んとしたブログ

歌舞伎・演劇・映画などの感想やら、非日常な日常やら、たらら~んと書いてるブログ。
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仮名手本忠臣蔵~通し狂言~



今月の歌舞伎座は実に面白かった。
仮名手本忠臣蔵を通しで観るのが初めてだったのも大きい。


昼の部。大序がとにかく素晴らしく良かった。最初の人形を使っての配役紹介から、
人形振りのように始まる芝居。元が文楽なので、幕が開くと役者達は人形の体で存在
している。自分の台詞の番になり、魂が入った人間のように動き始めるという伝統の
工夫・・・これは、なんとも言えずのめり込んでしまった。
大序は舞台も華やかで、鶴岡八幡を背景に、玉子色の衣装の判官(菊五郎)、水色の
衣装の若狭之助(吉右衛門)、いかにも根性悪そうな黒い衣装の師直(富十郎)。
とくに足利直義の信二郎は、人形のように綺麗で品も良くて素敵でした。
顔世御前の魁春も美しく色香があり、長い忠臣蔵の舞台の幕開けとして、ほんとうに
文句なしの配役、お芝居でした。時代物の大仰さ、面白さが満喫できますよね。

三~四段目は、なんといっても判官切腹の白装束の菊五郎の美しさにやられました。
由良役の幸四郎が私的にピンとこなかったけれど・・・。

落人の道行き。三~四段目が重く暗くしめっぽいので、いきなり会場が華やぎ、春爛漫
になって、その差に夢を見ているよう。うまいなー、脚本。流石、歴史を超える人気
芝居。ロングランの「仮名手本~」です。暗くてつらい~ってなると、所作事で目覚まし。
私、梅玉&時蔵コンビの踊りが上品で、おっとりしていて大好きなので、楽しかった。
梅玉の勘平は、いかにも流されやすい色男。これは色に耽っちゃうよな~と納得です。
おかるも綺麗なので、ますます、これはしようがないなと納得できるのでした。
時蔵の紫の矢絣の着物。背景の桜+菜の花畑に映えて素敵だったな~。仕事着のまま
で逃避行っていうのがいいんだよなー。罪深い感じで。落人好きです。

以上昼の部。夜の部は、五・六段目から。

菊五郎の勘平に、玉三郎のおかる。吉之丞のおかや。時蔵のお才。東蔵の判人源六。
良い座組みです~。菊五郎なので六代目リスペクトの勘平ですが、同じ六代目を下敷き
にしている勘三郎(中村屋)の勘平とはまた違うんですね。写実的で、暗いのは一緒です
けれども、菊五郎の勘平は勘三郎ほど熱くない。話の流れや、勘平の性格を考えると
菊五郎くらいの方が良い気がしました。五体に熱湯の汗を流すほど、打ちひしがれる。
そういう部分を勘三郎は義太夫の台詞どおり熱く表現する。菊五郎も熱いのですが、
色男の度合いが大きく、いつでも色気と弱さが付き纏っている。敵討ちに参加したいと
いう想いはあれど、やっぱりこいつ駄目だな~感があるのです。
勘三郎のは本気で敵討ち。敵討ち命!って感じに見える。
同じ六代目型でも、役者で違うんだな~。面白いです、歌舞伎! 奥が深すぎるよ!

七段目。久しぶり~。待ってましたァ、七段目一力茶屋! 面白かったな~。
仁左衛門の寺岡平右衛門と、玉三郎のおかるの兄妹愛といいますか、仲良し兄妹ぶりが
五・六段目の暗い悲しい空気を払拭してくれました。吉右衛門の由良之助もよかった!
やっぱり、上手いな~忠臣蔵。七段目はとくに華やかで、楽しくて最後もスッキリで
好きです。今月は私の夢の配役と言いますか、適所適材だったので楽しくて仕方がない
感じでした。ドキドキワクワクしながら歌舞伎を観るのは久しぶりでした。
私は、仁左衛門に弱いので、由良に東下のお供を許された時の平右衛門の喜びように、
なぜか一緒に嬉しくなって泣いてしまいました。切腹で泣かないで、こんなところで
泣くってどうでしょう?

そして、十一段目。討ち入り。あの陣太鼓の音を聞くと心躍る日本人って絶対いますね。
何故だかしらないけれど高揚するんですね。まあ、正直、七段目が素晴らしかったので
チャンバラだけの十一段目はいらん気もするのですが、やっぱり師直を討ち取らない
と話は完結しませんから! 時間も短いので大団円で終わってスッキリ帰宅です。

★★★★★★☆☆☆☆☆☆★★★★★★☆☆☆☆☆☆

来月は同じく通しで「義経千本桜」です。こちらも通しで見たら新しい発見があるかも
しれないので楽しみです!!
やっぱり、歌舞伎は面白い。今月はそれを再確認させてくれた月でした。
まだまだ観なくちゃ駄目です。まだまだ門は開けたばかり。


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