たらら~んとしたブログ

歌舞伎・演劇・映画などの感想やら、非日常な日常やら、たらら~んと書いてるブログ。
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魔法の万年筆 5/14

※超ネタバレ注意

前回が「ヴァージニア・ウルフ~」だったせいもあり、約1年ぶりの吾郎さんの
舞台「魔法の万年筆」は、ひじょうにガッカリな内容だった。一言で言います
と、面白くないのである。なんで翻訳劇風にしたのかさえ、意味がわからない!
まあ、翻訳劇風にした方が、ファンタジックな雰囲気になるからでしょうが……。

ラッパ屋主宰の鈴木聡とは「謎の下宿人」以来のタッグなわけです。正直、私に
は「謎の下宿人」もそれほど面白くなかったので、今回は予想通りに駄目な感じ。
そうなんです。今回は芝居自体はまるで期待してなかった。PARCO劇場とい
う小さな劇場空間で、喜怒哀楽を表現する稲垣吾郎を近くで観たい! それが、
私の目的であり、うっかり面白かったら儲けモノみたいな気持ちだったのです。
だから、別に凹むとかはなく。やっぱりな~でした。こればかりは趣味もあるし、
好きな人は好きなのかもしれない。私にピンとこないだけかもなので、これか
ら観に行く方は、私の感想などは気にせず劇場へ行って下さい。

鈴木聡の戯曲はイマイチ面白くないけれど、”温かさ”がある。根底に人が好きと
いう作家の人柄が滲み出ている。そこが私の鈴木戯曲を褒める?時の一番の美点
です。人間を描く時に、やはり作家性というものが出ると思うのです。三谷さん
は愚者への愛、駄目人間讃歌なテイスト。これはご自身を見ていてもよくわかる。
鈴木さんは”憎めない人”が好きなんだろう。人としてどうかなという短所は
あっても、憎めない。許せちゃう。そういう人間を描くのはとても上手いと思う。
ただ、話が凡庸でつまらないのです。今回は吾郎ちゃんの舞台を「夜曲」以外は
全部観ている私が観て、最もつまらない舞台だった。

「魔法の万年筆」タイトル通り万年筆という小物を使った、小物回しという手法
を使った物語です。主役は万年筆です。吾郎演じるパーカーは、デパートで万年
筆を販売していたデルタに一目惚れ。彼女が選んでくれた「とても書き易い万年
筆」が、パーカーに幸運をもたらし新進気鋭の小説家として開花する。そこに
現れるアメリカで支持される文豪モンブランと、その行き遅れの娘・セーラー。
パーカーは、愛するデルタよりも、地位と財産に目が眩みセーラーを選ぶ。
・・・よくあるお話です。結局、地位と財産は手に入れても幸せにはなれず、挙句
万年筆は紛失してしまう。今度はその幸運(文の才能)をもたらす「魔法の万年筆」
と財産を巡って、セーラー兄、亡霊モンブラン、愛人ぺリカーノなどが争い始め…。
最後、パーカーは「地位や財産よりも、身の丈にあった幸せな愛の生活」がいい
と目を覚ますのですが・・・不幸に終わってしまうというオチ。
なんだかもう話はつまらない。ところどころの小ネタで笑うだけです。
吾郎さんや、小林隆、山崎一など好きな役者が出ているから耐えられましたが、
そうでなければ爆睡したかもしれません(笑)

・・・と酷評ですが、楽しく観ました。なにしろ、吾郎さんが愛らしいのです。
優柔不断で、女好きで…でも憎めないという稲垣吾郎にぴったりな役だったし
吾郎さんが泣いたり、笑ったり、狼狽したりする姿はどうにもチャーミング
山崎一のモンブランパパも可愛かったし、河原雅彦の父の愛に飢えた馬鹿な
兄貴もグーだった。は~、しかしせっかく使える役者を揃えたのに、戯曲がこれ
じゃなぁ~。至極もったいない。なんちゃって翻訳劇。ちょっとシニカルな人間
喜悲劇……。すんごく軽い。なにも伝わるものがない。観た後に何も残らない。
残るのは、吾郎さんのチャーミングさだけ。まあ、たまにはこういうこともある
ね~。「コンフィダント」「薮原検校」の後に観たのも悪かったな(笑)

今日は、PARCO劇場に勘太郎くんも観に来てましたよ。

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