たらら~んとしたブログ

歌舞伎・演劇・映画などの感想やら、非日常な日常やら、たらら~んと書いてるブログ。
MENU

梅津貴昶の会 IN 歌舞伎座(日本舞踊)

200511262320000.jpg

第十回・梅津貴昶の会を観賞してきました。

歌舞伎が好きでも、「梅津貴昶って誰?」という方も多いかも知れませんね。
実は、私もよくは知りません。日本舞踊の梅津流(創流今年で20年)のお家元で、踊りが
上手で、歌舞伎座でもリサイタルができるほどのスゴイ人ってくらいの知識です。
梅津貴昶さんの踊りを見るのも今日が初めてでした。

【荻江「松竹梅」(吾妻徳彌、中村勘太郎、貴昶)】

貴昶さんの信念に「舞踊家は素踊りをすべき」というのがあるそうです。
その信念に基づき、「松竹梅」も素踊り。貴昶さん、勘太郎くんは黒の紋服+袴、吾妻さんは
女性なので白くは塗っていましたが派手すぎない着物で踊っていました。
第一の感想は、「上手い人だと素踊りでも素敵なんだなぁ」です。
私がよく見る日本舞踊は「歌舞伎の日本舞踊」なので、綺麗な衣装、豪華な舞台セット、
化粧もしっかりな華やかなモノなのでほんとうに新鮮でした。

いやはや感嘆しましたよ。日本舞踊っていいなぁ……って、自分も習いたくなるくらいで。
以前、(歌舞伎の)お弟子さんの勉強会で素踊りの「松竹梅」を観た時は、地味で退屈、踊り
はつまらない・・・なんて思っちゃったのですが、面白いんですね。
なんでもそうですが、一度観ただけで良し悪しを決めては駄目なんだわ。反省。

「松竹梅」は、お祝行事によく踊られるモノ。荻江節の曲に合わせて踊るのですが、
松→竹→梅で曲調+主に踊る人が変わるので楽しめます。本日は松→貴昶、竹→勘太郎、
梅→吾妻徳彌でした。(たぶん。詳しくないので間違っていたらすみません)
品格があり一番だぞっていう重みがある松をお家元、若々しく清爽な竹を勘太郎くん、
色香漂う梅をご本人も綺麗な吾妻さんが踊るというのは、イメージに合っていて良かった
と思います。
私は日舞には不敏で、見方もなにも未だによくわからないのですが、上手い、下手の区別
くらいはつくようになりました。その程度の私には、まともな感想が書けませんが、
上手な人たちの日舞は飽きないし、見ごたえがあると知れただけでも収穫だったと思って
います。

【地唄「葵の上」(坂東玉三郎)】

二幕目は玉三郎さんの「葵の上」。地唄舞です。
これは源氏物語の葵の巻をもとに作られた能「葵上」を近世上方の三味線歌曲に直したもの
だそうで、能が元なだけはあって、静謐でウッカリすると眠くなる感じの舞踊です。
が! 玉三郎さんだとあまりの美しさに、目が釘付けになってしまい、あっという間に
終わってしまった印象。綺麗だったなぁ・・・。
玉三郎さんは、歌舞伎の時のように、ちゃんと葵の上の扮装をして、白塗りでやって
いましたよ。しかしながら「葵の上」を素踊りでやったら、淋しすぎると思うので、衣装が
あって良かった。玉三郎さんだと、源氏物語の本から抜け出たようになりますし(涙)

感想は、いつの時代も嫉妬の情に狂う女は恐くて、憐れなんだなぁ……という。
六条御息所は才媛で、身分も葵の上に匹敵するほど高い女性なのに、光源氏を愛して、
その愛が自分の手元から去ってしまうと、理性的だったのが嘘のように物狂おしく、生霊
までとばすほどの哀しい人になってしまう。どれだけ賢い人でも、恋を前には愚かになって
しまうものなのですね。賢いぶん、思い詰めてしまうのでしょうけれども……。
しかし、ほんとうに恐いのは、こういう六条御息所のような人は現代にもたくさん存在して
いて、私たちの身近にいるということ。(お后ってな身分ではないでしょうが。)
そんなことを考えさせられた玉三郎さんの「葵の上」でした。
源氏物語は、昔一度読んだだけなので、これを機会にもう一度読み返したいなぁ。
今読んだら、きっと思うことが変わっていると思うので。

長唄【春興鏡獅子(中村富十郎、貴昶)】

貴昶さんの「鏡獅子」。なんと、素踊りです。初めて観た!!
長唄連中はいつものごとく豪華で超一流なのに、素踊りでやってしまうなんて、こっちの方
が贅沢だと思いました。
富十郎さんに連れ出されてくる「小姓弥生」が、紋服の貴昶さんでほんとうに驚きました。
予備知識なく行ったので、鏡獅子は歌舞伎で観るような可愛らしい娘姿で出てくるものだと
ばかり思っていたのです。なのに「松竹梅」と同じく紋服のみ。これはビックリでした。
(↑ド素人なので、すみません)
私は歌舞伎で観る「鏡獅子」が大好きで、ある程度の流れや、見所の振りは頭に入って
います。よく観たのは勘三郎さんの「鏡獅子」と、海老蔵襲名の時の海老様の「鏡獅子」で、
脳内再生できるほどDVDでも繰り返し観ているのです。
だから、素踊りでやられるといろいろ衝撃でした。びっくりまんじゅうです(笑)

前シテの弥生の踊りは素踊りでもいいとしても、後シテの毛振りはどうするんだ……?と
ドキドキワクワクで。そしたら、手獅子を持って再登場、毛振りじゃなくて踊りで魅せて
くれるのです。これがまたイイ!! 正直、「鏡獅子」は素踊りで踊った方がその本質が
わかりやすいというか、素敵だな~と思いました。
歌舞伎の真骨頂ともいえる豪快な毛振りも「待ってましたァ!」って感じで好きですが、
踊りで後半を見せるほうがカッコイイと感じたのです。不思議。

あと、鏡獅子につきものの、胡蝶の踊り(たいがい子供が2人で対に踊ります)が省かれて
いました。これは弥生→獅子の精の衣装に着替える為の間ツナギなので、素踊りの場合、
いらないんでしょうね。

あああ、素敵だった~。観に行って良かった!!
日本舞踊っていいものだなァと開眼しましたよ。私はブログのTOPにも書いていますが、
中村屋さんのFANなので、勘三郎さんの素踊りでやる「鏡獅子」も観てみたいです。
きっと、イイと思うのよ。しかし、日舞をやっている友人に聞いたら、素踊りでやるのは
舞踊家の特権のようなもので、歌舞伎でやる舞踊で素踊りはできないとの話。そうなのかぁ。
舞踊会でいいからやって欲しいのになぁ・・・。

そんなわけで、初めて観た素踊り中心の日舞の会。予想外の大満喫で新しい世界が開けました。
西洋のバレエの方が踊りとしては好きだったのですが、日本の踊りもぜんぜん負けてない!!
これからは、いろいろ踊りの会も観に行ってみようと思います。
ほんとうは自分も習ってみたいのですが、かかる金額を知っているので観るだけでいいです(笑)

【オマケ】

鏡獅子の曲ってカッコイイですよね。とくに「それ清涼山の石橋は~」で始まるところが
カッコイイ!! 三味線も、笛も、鼓もかっこよくて、無理なのに習ってみたくなります。
三味線はやってみたいな~。

そうそう、後見は小山三さんがつとめていました。(→鏡獅子)


●お気に召したらポチッとどうぞ。↓

banner_02.gif

スポンサーサイト

該当の記事は見つかりませんでした。

Leave a reply






管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

trackbackURL:http://airen.blog5.fc2.com/tb.php/62-3a71f643
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。