たらら~んとしたブログ

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十二月大歌舞伎~夜の部~



十二月大歌舞伎・夜の部の感想です。
演目のあらすじや、詳しい配役は、歌舞伎座ホームページをご覧下さい。

【恋女房染分手綱(こいにょうぼうそめわけたづな)重の井】

「立場上、名乗れない母の苦悩と、けなげな幼子。涙を誘わずにはおかない「子別れ」物の
代表作を、実の親子である福助と児太郎がつとめる(チラシより)」。

見る見る間に大きくなった児太郎ちゃん。「重の井」の三吉という子役の中では演じるのが
たいへんな大役をきちんとつとめている姿に感動しました。可愛いです。福助さんに似て
いるので、小さな福助みたいです。将来が楽しみだなぁ・・・。
さて、重の井。私が観劇するのは二度目。前回は、重の井=芝翫、三吉=国生で観ていまして、
今回も成駒屋ファミリーでの「重の井」となりましたが、とても良かったです!!
実の親子でやっているから、絵面がリアルで、三吉が実の母親と再会して「一緒に暮らし
たい」と訴えるところは、涙を誘います。
しかし、重の井は姫さまにお仕えする身。三吉の健気な思いを聞いてあげることはできない
のです。
「子供に罪はないのに、大人の事情(不義密通)で苦労させている」と嘆く重の井の姿は、
現在でもよくある「産みっぱなしの親」を連想させました。ただ、重の井のように子供を
愛しく思っていれば許せます。最近の育児放棄して遊びほうけてる馬鹿親に比べたら、
ぜんぜん正しい姿だと思いました。時代が時代ですし、不義密通は重ねて二つになるところを
由留木家の当主のお陰で許され、姫の乳母、そして身の回りの世話をさせてもらっている。
そういう事情で、泣く泣く我が子を突き放す。・・・これなら仕方がないような気がしました。
また、子供(三吉)もそんな母親の事情をちゃんと飲み込んでいるんですよね。
親子の情愛を描くという点で、現代にも通じるテーマだなぁと思いました。
福助さんは、こういうお役が嵌りますよね。泣ける。いちばん好きなのは「一本刀土俵入り」の
お蔦役ですが・・・。義理人情というか、情愛の溢れるお役がほんとうに嵌ります。
腰元若菜に七之助。本田弥三左衛門に弥十郎。
七之助くんは鶯色の着物が舞台に映えて、すごく綺麗でした♪

【船辨慶(ふなべんけい)】

玉三郎さんの船弁慶。・・・すみません、本日は疲れていて、前シテはウトウトしてしまい
ました。能がベースの踊りは、どうにも眠くなっちゃいます。三階席だったので尚更。
しかし、豪華でしたよ。衣装も長唄囃子連中も! 玉三郎さんの時は、いつもなにもかも
豪華で、圧倒されます。
間ツナギとなる義経一行の船出には、船頭役で勘三郎さんが花を添えておりました。
儲け役ですよね。前シテの物悲しい静御前の舞いのあとに、箸休めというか、リラックス
タイムというか、ちょっとコミカルな場面があるわけです。玉三郎さんの前シテの踊りは、
じっと息を潜めて観るような感じなので、息抜き、息抜き。勘三郎さんなので、ぱっと舞台が
明るくなった感じで、後シテに入る前の気分転換?になりました。
後シテは、壇ノ浦の戦いで死んだ平知盛の霊となって玉三郎さんが再登場! 隈取(+立役)
の玉三郎さんなんて滅多に観られないので、新鮮だし、ドキドキします。かっこよかった!
相変わらず、踊りには不敏な管理人なので、良し悪しなどの評は出来ないのですが、夜の部
いちばんの見物は、玉三郎さんの「船弁慶」だということは間違いありません。
残念な点が一つ。義経役の薪車さんが、どうにもミスマッチ。この舞台自体が玉三郎さんの
一人勝ちなのですが、もう少し上手な方に義経をやって頂きたかったです。染五郎さんとか、
梅玉さんとか、福助さんとか・・・、今月だったら福助さんにやって欲しかったな~。

【秀山十種の内 松浦の太鼓(まつうらのたいこ)】

忠臣蔵モノ。しかし、筋はそんなに面白くありませんでした。
勘三郎さんの演じるお殿様・松浦鎮信が、スケベで愛嬌があって面白くて最高でしたけれど。
個人的に、お縫を演じた勘太郎くんが可愛くて、双眼鏡ごしにときめいておりました(笑)
芝居は年の瀬に観るにはピッタリな、楽しいものです。
・・・が! 今回いちばん面白かったのは、イヤホンガイドです!!
なんと、外からの中継風。このお芝居、両国橋の場から始まるのですが、解説者も両国橋
から解説を始めているんですよ。どうも、忠臣蔵の大ファン。吉良邸近くに立って、丁度
工事中だったのか、ガガガという騒音を「まるで討ち入りの陣太鼓の音に聞こえます」って!
聞こえないですよ! 最後の場で、討ち入りが始まり、助太刀にいくと張り切るお殿様のこと
は、青春プレイバックとか言ってましたし。山口百恵かいっ!
とにかく、今月の最後の幕のいちばんのお薦めは「イヤホンガイド」です。
イヤホンガイドは、同時解説で歌舞伎の説明や、役者紹介をしてくれる便利なアイテム。
慣れるまでは邪魔に感じることもありますが、トリビアの泉的な楽しみもあり、今月のように
大当たりな解説が聞けることもあるので、私は毎回借りています。
今月の夜の部は、もう一度観に行くので、その時もこの愉快な解説を楽しみたいと思います。
いや~、面白かった。

しかし、忠臣蔵はなんで最後に切腹するのかが謎です。武士の美学は理解できません。

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-2 Comments

ナナ says..."トラックバックさせていただきました。"
はじめまして、ナナです。
随分歌舞伎を見に行かれているのですね!
わたしはまだミュージカルと演劇しか見にいったことがないのですが、Aさんの感想を読んでいて、今度は歌舞伎も見にいってみようかなと思いました。
これからも、素敵な舞台の紹介を続けていってくださいね!
2005.12.05 18:47 | URL | #CKVUVInA [edit]
管理人A says..."ありがとうございます。"
TBして頂きありがとうございます。
歌舞伎は和製ミュージカルだと思って観に行っても
楽しいので是非行って見て下さい。
邦楽に合わせて芝居の途中で、日舞を踊ったりもしますし、
歌は義太夫さんがかわりに歌う感じになりますが、
見ていると義太夫さんも面白いのでお薦めです!
2005.12.06 17:18 | URL | #EB29KFfw [edit]

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